Kami#9
第1回卒業成果展 「神山賞」
この作品は、日本的な空間概念をテーマに展開しているシリーズのものです。地震が多いこの国では、地面が揺れるため、上に建つものは自らをそれに合わせる筆よぐああり、建築は揺れを吸収するように自らが可動する作りになっているし、部屋は布団を敷けば寝室に、ちゃぶ台を置けば今になるように、柔軟性をもった空間であるという特徴があります。折り紙も、シンプルな基底から様々な形を生むという点で、この空間的特性をよく表しています。そこで折り紙でつくった形をモチーフにして、自身で制作した変形パネルの上に、そこに在るかのように描き出しています。絵画は枠を超えて空間へ拡張され、観る者を取り込むかのように身体感覚に呼びかけます。